WordPressの保守管理|保守内容とサービス会社の選び方
WordPressの保守管理をせずにいると、サイトに入れなくなったり乗っ取られたりする危険性があります。Webサイトやユーザーを守るために保守管理は必ず行いましょう。
ここではWordPressの保守内容やサービス会社の選び方をご紹介します。
Webサイトが完成したことで安心し、WordPressの保守管理がおろそかになっていませんか?
WordPressを管理せずにそのまま放置していると、最悪の場合乗っ取られたり、サイトが消えてしまったりする可能性があります。
企業にとってWebサイトは大切な資産。 それがなくなってしまっては大きな損失です。
といっても、「社内にWordPressの保守管理に慣れている人材がいない」という企業も多いのではないでしょうか。
間違った保守管理は危険です。 保守に不安がある場合は、必ずWordPressの保守サービス会社に依頼しましょう。
この記事では実際に行う保守内容と、サービス会社の選び方をご紹介します。
目次
WordPressの保守はなぜ必要?
「WordPress」は無料で誰でも使える上に、汎用性に優れ、非常に使いやすいCMSです。
使用できるプラグインも豊富にあり、カスタマイズ性も抜群。
現在全世界で、WordPressのシェア率は60%を超えるともいわれています。
しかしそれゆえに、ハッキングなどの迷惑行為から狙われやすいというデメリットもあります。
WordPress側も頻繁にバージョンアップすることで脆弱性を改善させていますが、決して完全ではありません。 そのため使用者自身で保守管理しなければなりません。
現在WordPressの保守を行っていない方は、そのことに対し危機意識を持ちましょう。
WordPressの保守をしないとどうなる?
WordPressの保守をしない場合、次のようなトラブルに見舞われる可能性があります。
<WordPressで起きるトラブル>
・サイトに入れなくなったり、サイト自体がなくなってしまったりする
・ハッキングによりサイト内容が改ざんされる
・ユーザーのデータが流出する
WordPressを更新せず放置すると、セキュリティに穴が開きます。
それにより、積み上げてきた数百万円の資産が一瞬にしてなくなってしまうこともあります。
それだけでなく大切なユーザーにも多大な迷惑をかける可能性があるのです。
「自社にWordPressに詳しい人材がいない」「バージョンアップに対応しきれない」「すでにハッキングにあってしまった」などの悩みを持つWeb担当の方は、保守サービス会社に依頼することをおすすめします。
WordPressの保守サービス内容
では実際にWordPressの保守会社が行っているサービス内容をご紹介します。
<WordPressの保守内容>
①サイトの死活監視
②WordPressのバージョンアップ
③ハッキングのチェック
④セキュリティ対策
⑤トラブル発生時のデータ復元
⑥検証環境の構築・運用
⑦サーバーの保守管理
⑧Webコンサルティング
業者により違いがあるものの、主に8つのサービスがあげられます。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
サイトの死活監視
「死活監視」とは、「Webサイトが正常に動作しているかを外部から継続的にチェックすること」です。 24時間365日、常に監視できる専用プログラムを導入し、問題が起きた際には迅速に対応します。
具体的には、「サーバーがダウンしていないか」「問題なく閲覧できる状態か」「通信速度に異常はないか」などの項目をチェックします。
これらのチェックはユーザー満足度UPにつながり、結果的に会社の利益につながるため欠かせません。
WordPressのバージョンアップ
WordPressは脆弱性の改善や新機能の追加・バグの修正などのために、頻繁にバージョンアップされています。 バージョンアップの種類には、「マイナーアップデート」と「メジャーアップデート」があります。
マイナーアップデートより大幅な更新を行うメジャーアップデートでは、「プラグインが動かない」「サイトが真っ白になってしまう」といったトラブルが起きがちです。
これはWordPressとプラグインの開発が別組織で行われていることが原因の一つ。
別々に開発されることで互換性が保障されず、トラブルが起きてしまいます。
ハッキングのチェック
ハッキングのチェックも欠かせません。 ハッキングを100%防ぐのは困難です。
大切なのは、万が一ハッキングされたときにいち早く気付き、できる限りの対策をとることです。
ハッキングのチェックでは、コード変更がされていないか定期的に判定するツールを使用し、テーマファイルが勝手に編集されていないかをチェックします。
ハッキングのチェックは、会社の情報だけでなくユーザーの情報を守る意味でも重要な役割を果たします。
セキュリティ対策
ハッキング以外のセキュリティ対策も重要です。
たとえばIPアドレスの制限。
自社オフィス以外の場所からIPアドレスのアクセスを一切受け付けないことで、WordPressにログインしようとする不正アクセスを防げます。
ほかにも問い合わせフォームに届くスパムメール対策や、WordPressにセキュリティ対策のプラグインを導入するなど、さまざまな対策方法があります。
スパムメール対策について詳しくは、以下の情報をご覧ください。
→「【放置は危険】問い合わせフォームのスパムメール対策5選!」
トラブル発生時のデータ復元
WordPressはバックアップを定期的に行います。 中には自動でバックアップしてくれるプラグインもあり、利用すれば保守サービスに依頼せずにバックアップをとれます。
しかし重要なのはバックアップを活用する作業です。
万が一サイトに不具合が生じたり、消してはいけないファイルを削除してしまったりした場合は、バックアップから復元しなければなりません。
またハッキングでサイト内が荒らされてしまった場合にも復元が必要です。
こういった復元作業は、専門知識のある会社に頼んだ方が安心です。
検証環境の構築・運用
従来のサイト以外に仮のサイトを構築します。
これはWordPressやプラグインのバージョンアップ・新規追加の際に、問題がないかどうかを検証するためのものです。
検証環境で問題がなければ、本来のサイトで同様の作業を行います。
事前に検証することで、障害の起きるリスクが限りなく低減します。
一定期間サイトを利用できなくなるとコンバージョンに悪影響が出る上に、ユーザーの利便性にも関わってくるため、重要な作業です。
サーバーの保守管理
WordPressの保守と合わせて、サーバー自体の保守を依頼できる会社もあります。
両方を管理してもらえば、トラブル発生時に1社に連絡するだけですむため非常に便利です。
また、トラブルがサーバーとWordPressどちらで起こっているのかを素早く判断できるため、スピーディーな復旧が見込めるでしょう。
その結果、ユーザーに迷惑がかかる時間を最小限に抑えられます。
保守費用を抑えるためにも有効な手段です。
Webコンサルティング
WordPressやサーバーの保守以外に、Webコンサルティングやマーケティングも依頼できる場合があります。
Webサイトで継続的に集客して売り上げを伸ばすには、SEO対策が必須です。
外部対策や内部対策、コンテンツを増やすといった作業をすべて自社で行うのは困難ですが、保守会社はどういった施策を実施すべきなのか現状分析して具体的なマーケティングを行ってくれます。
保守とあわせてこのようなサイト運用を依頼すると費用がかさみます。
しかし投資した分、結果がともない最終的に売り上げUPにつながれば、最終的にはプラスです。
サイト運営に詳しいWeb担当者が社内にいない場合や、戦略の立て方がわからない場合には、プロの保守会社に依頼するとよいでしょう。
WordPressの保守会社を選ぶポイント
WordPressの保守を行っている会社は数多くあります。
どの会社に依頼するかを適切に判断できるよう、以下の5つのポイントに注目してみましょう。
<WordPressの保守会社を選ぶポイント>
①必要なサポートを明確にする
②緊急時のサポート体制
③サポート実績
④信頼性
⑤保守にかかる費用
必要なサポートを明確にする
ご紹介したように、WordPressの保守には「バージョンアップ」「バックアップ」「セキュリティ対策」「ハッキングチェック」など、数多くの種類があります。
会社によりサポート内容が違うため、どこまでサポートを頼むのかを明確にしておきましょう。
会社ごとにサポート内容は異なりますし、提供されるプランによりサービスは変わります。
またサーバーの保守管理やコンサルティングなど、プラスアルファのサービスも一括で依頼するのか考慮しましょう。
緊急時のサポート体制
WordPressの保守会社はトラブル時の対応もしてくれます。
しかしその対応方法が問題です。
多くの会社は「メール対応のみ」と、決して迅速な対応ができるとはいえません。
しかしトラブルに見舞われた側としては原因を早く知りたいですし、復旧も急ぎたいものです。
そこで緊急時にどのような対応をしてくれるのかチェックするのは大切です。
理想は、メールだけでなく電話対応もしてくれる会社です。 やはり迅速な対応において電話に勝るものはありません。
とはいえ気に入った保守会社のサポートがメール対応のみの場合があるかもしれません。
その場合少なくとも、「どの程度のスピード感で返事をもらえるか」「どういったサポートをしてくれるのか」を確認しましょう。
サポート実績
これまでのサポート実績を公表しているか、ホームページで確認するとよいでしょう。
スタッフ紹介のページがあれば、保守関連の経験豊富な人材がいるか確認するのも大切です。
なお数は多くありませんが、Webサイト制作の会社で保守サポートを行っている会社もあります。
Webサイト制作会社は、WordPressの知識が豊富です。
保守に必要なプラグインやサーバーに関して熟知しており、安心して依頼できるでしょう。
またSEO対策もあわせて行ってくれる場合があり、サイト運用面でも頼りになります。
信頼性
WordPressの保守を頼んだ場合、よほどサービスが悪い会社でない限り、基本的には長く付き合っていくことになります。
そのため、「この会社に任せておけば大丈夫」と感じられる会社を見つけたいものです。
対応の早さや丁寧さに注目しつつ、問い合わせをしてみましょう。
担当者がつくようであれば、その担当者との相性も重要な要素です。
保守にかかる費用
サイトを運営している限り、保守費用は毎月継続的に発生します。
また何かトラブルが起きれば、通常の費用に追加請求されることもあります。
必要経費とはいえ、出せる額には限度があるでしょう。
「どの程度までなら払えるのか」「毎月その額を出しても問題ないか」などの項目を必ず事前に検討しましょう。
毎月の費用はサービス内容によりますが、10,000円かからない会社もあれば、80,000円以上かかる会社もあります。
また初期費用がかかるサービスもあるため、必ずチェックしましょう。
一般的にサービスの内容が多いほど高くなり、Webコンサルティングも一緒に依頼するとさらに高額になります。
まとめ
WordPressは、世界でもっとも使われているCMSです。
誰でも使えることはメリットである反面、「サイバー犯罪で狙われやすい」というデメリットもあります。
そのためWebサイトを守るための保守管理が必要です。
保守にはさまざまな種類があり、すべてを自社で行うのは「かなり難しい」と感じるかもしれません。
その場合、保守サービスを行っている会社に依頼することをおすすめします。
保守サービス会社が行っているサービス内容は主に8つ。
専門的な知識がなければ難しいものも多くあります。
自社サイトにどのサービスが必要なのかを判断し、信頼して任せられるサービス会社を選びましょう。