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img投稿日: 2023.06.15
img最終更新日: 2024.01.19

4P分析とは?Webマーケティングに必要な理由と注意点を解説

4P分析とは?Webマーケティングに必要な理由と注意点を解説

4P分析は、マーケティングにおいて活用されるフレームワークです。

実は4P分析は、Webマーケティングにも活用できます。この記事では、Webサイトを制作する場合の例を挙げながら、Webマーケティングに4P分析が必要な理由を解説します。さらに、4P分析を活用する際の注意点も紹介します。

Webマーケティングにおける4P分析の活用方法を詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください!

マーケティングにおける4Pとは

マーケティングにおける4Pとは

4P分析とは、マーケティングの戦略を考えるフレームワークの1つです。4つの「P」の観点から商品やサービスを取り巻く環境を分析し、マーケティングの方針を決めます。ここでは、次の3つの観点から4P分析について詳しく解説します。

  • 4つのPがそれぞれ意味するもの
  • 4P分析の目的
  • 4Pと4Cの違い

4つのPがそれぞれ意味するもの

4P分析の「P」は、次の項目を示しています。

  • Product:製品
  • Price:価格
  • Place:流通
  • Promotion:広告

Product:製品

「Product」は、商品やサービスについて分析するための項目です。商品の機能や品質、パッケージなどの方向性を決定します。Webサイトの場合であれば、提供するコンテンツやサイトのデザインが「Product」に該当します。

製品の分析では「商品は顧客のニーズに合っているか」「メリットを感じられる商品か」といった視点を忘れてはいけません。Webサイトの場合には「ユーザーが求める情報があるか」「ユーザーが滞在したくなるサイトか」を分析するのがこの項目です。

Price:価格

価格についての分析

「Price」は、価格について分析するための項目です。一般的には、顧客が感じる価値を最大、商品作成に必要なコストを最低として、その中で価格を設定します。その他にも、競合他社が販売している製品の価格など、さまざまな情報を考慮しながら価格戦略を定めます。

Webサイトの多くは無料で公開されていますが、中にはコンテンツを有料で提供しているサイトもあります。有料か無料か、有料の場合にはどこからどこまでをどの程度の価格で提供するかが「Price」で分析すべき項目です。

Place:流通

「Place」は、流通について分析するための項目です。顧客にとって商品を購入しやすく、メリットが大きい流通経路を選ぶ必要があります。さらに、ブランドイメージのコントロールなども考えながら、販売チャネルを決定します。

Webサイトの場合、どのような端末に向けてコンテンツを作成するかが「Place」です。現在はパソコンだけでなく、タブレットやスマートフォンなどさまざまな端末で見やすいレスポンシブ対応とするのが主流です。また、スマートフォン向けにアプリを配信する場合もあります。

Promotion:広告

「Promotion」は、広告について分析するための項目です。広告は自社商品を消費者に知ってもらうために重要ですが、闇雲にPRするだけでは期待する効果は得られません。自社のターゲットや市場でのポジションを考えながら、広告戦略を決める必要があります。

Webサイトの場合には、どのようなルートでサイトにユーザーを集めるかを決めるのが「Promotion」の項目に該当します。

4P分析の目的

4P分析の目的

Webサイト作成における4P分析の目的は、どのようなサイトを作成し、どのように集客するかといった戦略を決めることです。

4P分析を行う最終的な目的は、Webサイトに集客し、顧客に何らかのアクションを起こしてもらうことです。ECサイトであれば商品の購入、採用サイトであれば求人への応募などサイトによって目的は違いますが、見てもらうだけでなく何らかのアクションを起こしてもらわなければなりません。

Webサイトの目的を達成するためにはどのようなサイトを作るべきか、どのような導線でユーザーを集めるかなどの戦略を決めるために実施するのが4P分析です。

4Pと4Cの違い

4P分析と4C分析の違い

マーケティングの戦略を決めるための分析には「4C分析」という方法もあります。

4C分析とは、次の4つの視点から分析を行うものです。

  • Customer Value:顧客価値
  • Cost :コスト
  • Convenience:利便性
  • Communication:コミュニケーション

顧客にとって商品の価値が高いか、時間や手間を含めた、顧客が費やすコストはどのくらいか、購入の際に利便性や特別感を感じられるか、顧客とコミュニケーションを取る手段はあるか、などを判断基準として分析を進めます。

4P分析と4C分析の一番の違いは、4P分析が企業側の視点から商品を分析するものであるのに対して、4C分析は顧客の視点から商品を分析するものである点です。

両者をあわせて活用することで、より効果的なマーケティング戦略を考えられます。

Webマーケティングに4P分析が必要な理由

Webマーケティングに4P分析が必要な理由

Webマーケティングを行う際に、4P分析は欠かせません。その理由は次の2つです。

  • 考慮すべきポイントを見落としにくい
  • スムーズな戦略立案ができる

それぞれ、詳しく解説します。

考慮すべきポイントを見落としにくい

4P分析のフレームワークを使わずに戦略の立案を進めると、見落としや抜けが発生する可能性があります。

例えばWebサイトでいえば、どんなサイトを作るかは細かく決めていても、どのように集客するかはまったく決まっていないケースもあるのです。

4P分析を使って戦略を立案し、それぞれの項目に対して深く分析をしておけば、上記のような抜けが生じることを避けられます。

スムーズな戦略立案ができる

戦略立案の際に、何から考えれば良いのか迷ってしまうこともよくあります。しかし4P分析では、何を分析すべきか決められています。

そのため、4P分析を活用することで、迷うことなくスムーズに分析を進め、戦略の立案ができるのです。

また、項目ごとに詳細な分析を行うことで、ふんわりとしたイメージでなく具体的で実行しやすい戦略の立案が可能です。各項目の分析結果を組み合わせれば、より効果的なマーケティング戦略の立案にも役立ちます。

Webマーケティングにおける4P分析の方法

Webマーケティングにおける4P分析の方法

前述のとおり4P分析では、次の4つの項目に分けて分析を進めます。

  • 製品(Product)戦略
  • 価格(Price)戦略
  • 流通(Place)戦略
  • 広告(Promotion)戦略

それぞれの項目について、Webサイトを作る場合を例に解説します。

製品(Product)戦略

Productの項目では、他社のサイトと比較した際の強みや差別化ポイントを考えましょう。例えば、コンテンツを充実させる、見やすい構成のサイトにするなどの方法が考えられます。また、掲載する情報を絞り込み、特定のターゲットのみに深く刺さるコンテンツを作るのも差別化のひとつです。

同時に、どのようなイメージのサイトを作りたいのか、デザインをどのようなものにするのかも考えましょう。コンテンツの内容やデザインがイメージからずれてしまうと、ちぐはぐな印象のWebサイトになってしまいます。

また、現在運用しているWebサイトをリニューアルする場合には、どんな点がユーザーから評価されているのかも確認しておきましょう。

価格(Price)戦略

価格(Price)戦略

Priceの項目では、Webサイト上で有料のコンテンツを提供するかどうかを考えましょう。価格を決める際には、次のポイントに注目してください。

  • どの程度の利益を得られるか
  • 競合他社の価格はどの程度か
  • ユーザーの満足度が高まる価格はどの程度か

価格が安ければ多くのユーザーに利用してもらえる可能性がありますが、利益が少なくなる可能性があります。価格を上げた場合には1件あたりの売上は大きくなりますが、ユーザーの満足度が下がってしまうでしょう。競合他社のサービス提供価格を参考に、利益を最大化できるよう戦略的な価格設定を行う必要があります。

単純にサービス1つ1つに価格をつけるだけではなく、セットでの販売やサブスクリプションの導入も検討しましょう。

流通(Place)戦略

流通(Place)戦略

Placeの項目では、Webサイトをどの端末向けに提供するか検討しましょう。多くの場合、どんな端末からでも快適に見られるレスポンシブデザインを導入します。

しかし、ターゲット層やWebサイトの種類によっては、スマートフォンに特化したWebサイトを作るという方法も考えられます。また、Webサイトと同様の内容を、アプリに掲載することも可能です。

また、より多くの情報を掲載したい場合には、パソコンで見ることを前提としたうえで、スマートフォン向けのサイトは簡易的なものとする場合もあります。

自社のターゲットはどんな端末からWebサイトを閲覧しているのか、どんなタイミングで自社のサイトに訪れるのかなどの仮説を立てながら、どの端末向けにどんな情報を提供するか決めましょう。

広告(Promotion)戦略

Promotionの項目では、どのようにユーザーにアプローチし、自社サイトに訪れてもらうか検討します。

Web上のマーケティング手法だけでも、SNSマーケティングやコンテンツマーケティング、リスティング広告などさまざまな方法があります。また、アプローチに活用できる場はWeb上だけではありません。例えば店舗の公式サイトであれば、商品と一緒に公式サイトを紹介するチラシを入れておくといった方法も考えられます。

ただ闇雲に、広告を多くの人に見てもらうだけでは効率の良いプロモーション戦略とはいえません。どこでアプローチすれば自社のターゲットに見てもらえるのか、どんなアプローチをすればユーザーが自社サイトに訪れてくれるのかを考えながら、戦略を立てる必要があります。

効果的に4P分析を活用するための注意点

効果的に4P分析を活用するための注意点

効果的に4P分析を活用するためには、次の4つのポイントに注意しましょう。

顧客への理解を深める

差別化できるポイントを考える

4Pを総合的に考える

4C分析とあわせて活用する

それぞれの項目について、詳しく解説します。

顧客への理解を深める

自社がターゲットとする顧客のことをよく知らなければ、4P分析を使った戦略の立案はできません。ターゲットへの理解を深めなければ、どんなものが求められているかわからず、デザインや広告の方向を決められません。

そのためまずは、顧客の好みや普段の行動パターンなどを知っておく必要があるのです。4P分析を行う前に、ペルソナ設計をしておくのも良いでしょう。ペルソナとは、商品やサービスのユーザー像を、具体的なイメージに落とし込んだものです。

ペルソナ設計の手順やメリットを詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

ペルソナ設計とは?メリットや設計方法・コツをわかりやすく解説

差別化できるポイントを考える

自社のWebサイトを魅力的なものとするだけでは、効果的なマーケティングができない場合もあります。分析を進める中で、他社と差別化できるポイントを見つけておきましょう。機能やコンテンツの中身など、さまざまなポイントで差別化が可能です。

プロモーションの際には、自社の強みや差別化ポイントを打ち出しましょう。他社との違いを訴求アプローチすることで、より多くの顧客を獲得できる可能性があります。

4Pを総合的に考える

4P分析では、4つの要素についてそれぞれ戦略を考えます。すべての項目に関する戦略が出そろったら、各項目に矛盾がないか確認しましょう。

例えば、ゆっくりくつろげる高級旅館を紹介するWebサイトで、年齢が高めの層をターゲットとしたにも関わらず、周辺の飲食店情報が格安で食べられるB級グルメばかりではちぐはぐな印象をあたえます。

分析後にすべての情報を並べ、上記のような違和感がないか確認しましょう。

4C分析と組み合わせてあわせて活用する

4C分析と組み合わせてあわせて活用する

4P分析は、企業側からの視点でしか分析できず、顧客視点からの分析が弱い傾向があります。そのため、顧客視点の分析である4Cと組み合わせながら活用しましょう。

4Cの視点を用いることで、4P分析をもとに立てた戦略の問題点が見つかることもあります。

まとめ

この記事では、Webマーケティングに4P分析が必要な理由を解説しました。

4P分析とは、商品やサービスを4つの視点から分析し、適切なマーケティング戦略を立てるためのフレームワークです。物理的な商品を販売するための分析はもちろん、Webサイトへ集客し、アクションを促すための戦略立案も可能です。

Webサイトを制作する際には、4P分析を取り入れながら戦略を考えてください。

なお、NOBUでは4P分析をふまえたWebサイトの制作や、Webマーケティングの提案が可能です。自社で戦略的なWebサイトの作成やWebマーケティングの実践が難しいと感じた場合には、ぜひご相談ください。

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