採用サイトの作り方と掲載すべき情報を紹介!制作のポイントも解説
企業が運営するWebページにはさまざまな種類があります。その中のひとつが、採用活動に特化した採用サイトです。
この記事では、採用サイトが必要な理由や、採用サイトに掲載すべき内容を紹介。さらに、採用サイト作成の手順や、制作のポイントも解説します。
採用サイトの導入を考えている方は、ぜひご覧ください。
採用サイトが必要な理由
採用サイトが必要な理由は次の4つです。
- 求人への応募数を増やせる
- 応募者とのミスマッチを防げる
- 選考途中での離脱を防げる
- 採用コストを削減できる
それぞれ、詳しく解説します。
求人への応募数を増やせる
採用サイトを作ると、求人への応募数を増やせる可能性があります。
求人広告は、情報を掲載できるスペースが限られています。そのため、最低限の情報しか伝えられないことも多いでしょう。
求人サイトにはスペースの制限がないため、多くの情報を掲載できます。他社との違いもアピールしやすく、自社に興味を持ってもらえる可能性も高まるでしょう。
興味を持ってくれる応募者が増えれば、求人への応募数の増加につながります。
応募者とのミスマッチを防げる
採用人サイトは、応募者とのミスマッチを防ぐ点でも役立ちます。
求人広告の少ない情報のみを判断材料とした応募者は、実際に会社で働き始めてから「想像と違う」と感じてしまうこともあります。ミスマッチが大きい場合離職に繋がることもあり、応募者にとっても企業にとっても好ましいことではありません。
多くの情報を掲載できる採用サイトがあれば、応募者側も事前に自分に合う企業かどうか吟味できるため、ミスマッチを防げます。
選考途中での離脱を防げる
選考途中での離脱を防ぐためにも、採用サイトは重要です。
選考途中で応募者が離脱してしまう原因は、主に次の2つです。
- 自分には合わないと感じた
- より志望度の高い企業で内定が出た
先の項目で解説したのと同様に、多くの情報を提供することで「自分には合わない」と感じる応募者を減らせます。
また、他社より多くの情報を提供することで、志望度を上げられる可能性もあります。情報が少なく「よくわからない」と感じる企業よりも「ここで働きたい」と感じる情報が多く提供されている企業が選ばれるのは当然とも言えるでしょう。
応募者は多いのに選考途中でどんどん離脱してしまうという場合には、採用サイトを作成してみると良いかもしれません。
採用コストを削減できる
求人広告を掲載するにはお金がかかります。特に、長期間広告を掲載する場合や、採用数を多くしたいときには負担を感じやすいでしょう。
採用サイトの作成や運用にも費用はかかりますが、求人広告を掲載する場合と比べると非常に安く済む場合がほとんどです。また、1度作ってしまえば、必要に応じて情報を修正するだけで長く使えるのもメリットだと言えるでしょう。
採用コストに悩んでいる企業は、採用サイトの活用を検討してください。
採用サイトの作り方
採用サイトを作る手順は次の通りです。
- 目的を明確にする
- ターゲット像を明確にする
- 掲載する情報を精査する
- サイトマップを作成する
- デザインを構築する
- コンテンツを制作する
- 結果を分析し改善する
それぞれ、詳しく解説します。
目的を明確にする
ひとことで採用サイトと言っても、作成・運用する目的はさまざまです。例えば、次のような目的が考えられます。
- 応募者を増やす
- 早期離職を減らす
- 志望度を上げる
目的によって、掲載すべき情報や最適なサイトの構成などに差が出ます。まず目的を明確にしておかないと、どのようなサイトを作れば良いか、方針が決まらず迷ってしまうこともあるでしょう。
ターゲット像を明確にする
次に、ターゲット像を明確にします。ターゲット像は、自社がほしい人材とします。抽象的な雰囲気ではなく、具体的にどんな人材がほしいか絞り込むと、イメージしやすくなるでしょう。
例えば「仕事に意欲的な人」を採用したいと考えているなら、どんな行動を「意欲的」と感じるのか考えてみてください。「周囲に質問ができる」「積極的に新しい技術を学ぶ」など具体的に絞りこみ、そうした人を評価していることが分かるような情報や写真を掲載すると、希望する人材が集まりやすい採用サイトとなります。
掲載する情報を精査する
採用サイトは多くの情報を掲載できる点が強みですが、なんでもかんでも掲載すればよいわけではありません。あまりに掲載している情報が多すぎると、本当に伝えたい情報がぼやけてしまいますし、サイトを訪れたユーザーが知りたい情報にたどり着けない可能性もあります。
そのため、求職者が求めている情報は何か、自社がターゲットに伝えるべき情報は何かといった観点から、掲載する情報を精査しておかなければなりません。
サイトマップを作成する
掲載する情報の精査を終えたら、サイトマップを作成しましょう。サイトマップとは、サイトの構成を示した地図のようなものです。どのページからどのような情報にアクセスできるかを示すもので、階層状の図となります。
サイトマップを作成することで、必要なページの数がわかります。また、サイトの構成が複雑なものにならないよう、事前の調整が可能です。サイトマップを作成した際に、ページが多すぎる、情報にアクセスするまでに手間がかかりすぎると感じる場合には、情報の量や掲載位置を見直してみてください。
デザインを構築する
サイトマップを構成したら、デザインを構築しましょう。まずはワイヤーフレームを作成し、どの場所にどのようなコンテンツを配置するか決めてから、配色などを決めて、デザインカンプを作成します。デザインカンプをチームメンバーなどに共有し、問題がなければコーディングを進めます。
コンテンツを制作する
デザインを構築すると同時に、コンテンツの作成も行います。例えば、掲載する文章の作成や、写真の撮影などもコンテンツ制作の一部です。どのような写真が何枚程度必要なのか、どの程度の文章量を掲載できるのかなど、デザイナーと相談しながらコンテンツの作成を進めましょう。
結果を分析し改善する
サイトが作成し、公開できたら運用開始です。運用を開始したら、さまざまなデータを集めて採用サイトを公開した結果を分析しましょう。例えば、次のようなデータが分析に役立ちます。
- 各ページの閲覧数
- 採用サイトからの応募者数
- 採用サイトからの問い合わせ数
また、目的によっては採用サイトから応募した人の早期離職率や、採用活動の途中離脱率なども判断の指標となる可能性があります。データをもとに仮説を立て、サイトを改善するサイクルを繰り返すことで、より目的を達成できる可能性が高い採用サイトとなります。
採用サイトに掲載する情報
採用サイトに掲載する情報に決まりはありませんが、他社がどんな情報を掲載しているか知っておくと、自社の採用サイトを作るときの参考になります。
ここでは、一般的な採用サイトに掲載されている情報の例を紹介します。
募集要項
人材を採用するためのサイトですから、募集要項の掲載は必須です。具体的には、次のような情報を掲載しましょう。
- 勤務時間
- 勤務地
- 業務内容
- 契約期間
- 試用期間
- 休日
- 給与
- 時間外労働
- 加入保険
これ以外にも、特に重要と思われる事柄があれば掲載しておくとスムーズです。
企業のビジョン
企業のビジョンや理念を掲載しておくと、それらに共感した人からの応募が増える可能性があります。ビジョンを掲げた背景や、どのような思いが込められているのかなども同時に説明しておくとさらに良いでしょう。
研修制度
研修制度が充実しているのであれば、採用サイトに掲載しておくと良いアピールとなります。特に未経験者の場合、研修が充実していれば安心して働けると感じ、応募しやすくなるでしょう。どのような内容の研修を、どれだけの期間行うのか、具体的に掲載しておきましょう。
福利厚生
福利厚生も、企業がアピールできるポイントのひとつです。給与が同程度であれば福利厚生が充実した企業を選ぶという人も少なくありません。福利厚生の内容だけでなく、利用率なども公開しておくと、より良いアピールとなります。
キャリアパス
応募者から見れば、採用はゴールではなくスタートです。そこで気になるのが、その企業でどのようなキャリアを積めるのかです。働くことでどのようなキャリアパスが開けるのかがわかると、志望度が高まる可能性があります。すでに働いている社員がどのようにキャリアを積んでいるか、今後どのような仕事ができる可能性があるのか、示しておきましょう。
選考フロー
どのようなフローで選考を進めるのか、採用サイトで示しておくと親切です。例えば「2次面接」とだけ言われても、選考フローが示されていなければ、応募者は今どの程度選考が進んでいるのかわかりません。選考フローが示されていれば、自分の状況を判断するのに役立ちます。
会社概要
会社概要とは、企業名や代表者名、所在地、連絡先などを示すものです。単なる企業の情報ではありますが、会社概要が示されているだけで信頼度を高められます。
代表挨拶
代表挨拶も、会社の信頼性を高めるための情報のひとつです。代表者の顔写真とともに掲載されていることも多く、代表はどのような人なのか、どのようなことを考えながら企業経営をしているのかを伝えられます。
オフィス紹介
どのような雰囲気で働いているか伝えるために、オフィス紹介をする企業も多くあります。特に、おしゃれなオフィスや個性的なオフィスの場合、強いアピールとなるでしょう。応募者からの親近感を高めるためには、画像だけでなく動画を使った紹介も効果的です。
社員からのメッセージ
社員からのメッセージを掲載すると、社内の雰囲気をより身近なものとして伝えられます。自分がこうした社員と一緒に働くのだ、ということをリアルに感じながら読めるコンテンツです。インタビュー形式の記事を掲載するのもおすすめです。
よくある質問
よくある質問は、まとめて掲載しておくと問い合わせ対応の手間を減らせます。頻繁に質問される事柄があれば、掲載してみてください。
参考にしたい採用サイトの例5選
ここからは、実際に公開されている次の5つの採用サイトを紹介します。
- 株式会社セレブリックス HR採用サイト
- クリエイティブスタッフPro
- 本田技研工業株式会社
- 合同会社DMM.com
- サイボウズ株式会社
採用サイトを作るときには、ぜひ参考にしてください。
株式会社セレブリックス HR採用サイト
出典:プロモーションキャスト
こちらは、弊社が作成した採用サイトの実例です。表現者を対象とした求人サービスで、表現力を活かして活躍できる仕事を紹介します。
エンターテイナーをターゲットとしたサイトであることが伝わりやすいよう、テキストだけでなく画像も音楽や映画をイメージさせる素材を使用。さまざまな仕事を紹介する求人サイトですが、どんな現場で働くのかイメージしやすいよう、仕事の具体例を掲載しました。
さらに下へスクロールすると「やりたいことを優先できる」といった他の求人サイトとの差別化ポイントや、実際に現場で働いている人の声も掲載しています。
制作の詳細については、以下のページで紹介していますので、ぜひご覧ください。
クリエイティブスタッフPro
こちらも、弊社が作成した採用サイトの例です。メインビジュアルには、キャッチコピーと想定するペルソナ像の画像を配置しています。
スクロールすると表示されるメッセージは「挑戦する人材」というテーマをもとに設計したもの。求める人材像を表現しています。
さらに、転職市場を調査してピックアップした「よくあるお悩み」や、求められるスキルを明記した募集職種の紹介など、ミスマッチを減らす工夫も盛り込んでいます。
制作の詳細については、以下のページで紹介していますので、ぜひご覧ください。
本田技研工業株式会社
出典:本田技研工業株式会社
本田技研工業株式会社の採用サイトは、メインビジュアルに動画が使われています。スクロールすると表示されるメニューの中にも複数枚の画像を使ってスライドショー形式で表示される箇所があります。
社員インタビューでは、さまざまなポジションの社員を紹介。求職者が興味を持った仕事について、より深く知りたいときに活用できます。
合同会社DMM.com
出典:合同会社DMM.com
合同会社DMM.comの採用サイトは、開いてすぐに「幅広い事業を行っている企業であること」「常に採用を行っていること」がわかる構成です。
ページは非常に短く、スクロールできる部分はほとんどありません。トップに表示された3つのメニューから、求職者が興味のある部分だけを閲覧できるよう、情報が整理されています。
サイボウズ株式会社
出典:サイボウズ株式会社
サイボウズ株式会社の採用サイトは、ひとめ見るだけでチームワークを重視して採用活動を行っていることがわかるメインビジュアルです。
「基本を知る」「職場を知る」といったカテゴリごとに分け、企業理念や社内制度などを紹介しています。情報は多く掲載されているものの、整理されて掲載されているため、自分のほしい情報が見つからず探し回ることはありません。
採用サイトを制作する際のポイント
採用サイトを制作する際には、次のポイントに注意しましょう。
- ターゲットに合わせたデザインを構築する
- コーポレートサイトやサービスサイトと整合性の取れる内容にする
- 情報にアクセスしやすい構造を意識する
- スマートフォンでも見やすいデザインにする
- 目的に合わせた指標を設定する
- 実績のある制作会社を選ぶ
それぞれ、詳しく解説します。
ターゲットに合わせたデザインを構築する
採用サイトのデザインは、企業の好みで作るのではなくターゲットに合わせて作ります。例えば、明るく元気に仕事ができる人をターゲットとするのであれば、使用する画像や色なども、明るい雰囲気のものを選ぶと良いでしょう。
ターゲットに合わせてサイトをデザインすることで、より企業のメッセージが伝わりやすい採用サイトとなります。
コーポレートサイトやサービスサイトと整合性の取れる内容にする
採用サイト以外に、コーポレートサイトやサービスサイトを運営している企業も多いでしょう。採用サイトに掲載する情報は、それらのサイトと整合性の取れる内容のものにしましょう。
同じ企業が運営しているサイトであるにも関わらず、矛盾する内容が書かれているとユーザーは混乱します。企業の信頼を失うことにも繋がるため、他のサイトを運用している場合には特に注意が必要です。
情報にアクセスしやすい構造を意識する
どこに何が書いてあるかわからないサイトからは、ユーザーがすぐに離脱してしまいます。せっかく採用サイトを訪れたにも関わらず、必要な情報が手に入らなければ、求人への応募をやめてしまう可能性もあるでしょう。
掲載する情報を整理しアクセスしやすい構造にしておけば、応募数の増加が期待できます。
スマートフォンでも見やすいデザインにする
移動中や休憩中などに、スマートフォンから採用サイトを閲覧する人も多くいます。そのため、パソコンだけでなくスマートフォンでも見やすいデザインを意識しましょう。
見やすいだけでなく、スマートフォンから応募もできるような構造になっていると、さらにユーザーの利便性を高められます。
目的に合わせた指標を設定する
採用サイトを運用するにあたって、何らかの指標を設定することも多いでしょう。指標を設定する際には、目的に合わせたものを選びましょう。
例えば応募数を増やすことを目的とした採用サイトの場合、アクセス数に対する応募率を指標とし、その数値を改善するための施策を行うといった方法が考えられます。適切な指標を設定することで、効率良く採用サイトのパフォーマンスを高められます。
実績のある制作会社を選ぶ
採用サイトの作成を外注する場合には、実績のある制作会社を選びましょう。実績が公開されていれば、どのようなサイトをつくる会社なのか、自分たちの要望に沿った採用サイトを作れそうかがわかります。
また、自社と同じ分野の実績を持った制作会社を選べば、それまでに獲得したノウハウを活かした採用サイト作成も期待できます。
採用サイトを作る手段
採用サイトを作る手段は、次の2つから選べます。
- 自社でサイトを構築する
- 制作会社に依頼する
それぞれのメリットとデメリットを解説します。
自社でサイトを構築する
Webサイト制作のノウハウがある場合、自社で採用サイトの構築が可能です。自社で構築すれば、制作会社に依頼する場合と比べて費用を抑えられます。
ただし、Webサイトの構築が専門でない企業の場合、サイトのクオリティが低くなってしまうリスクがあります。また、自社でのサイト制作は、制作会社に依頼する場合と比べて時間がかかることが多いのもデメリットです。
制作会社に依頼する
制作会社に依頼すると、外注のために費用がかかる点はデメリットといえます。しかしその分、プロのノウハウを活かしたクオリティの高いサイトを作成できるのが魅力です。また、自社制作と比べると、短い時間で採用サイトを作成できます。
クオリティを重視したい場合や、できるだけ早く採用サイトを公開したい場合には、制作会社へ依頼するのがおすすめです。
まとめ
採用サイトを活用すると、求人広告を出稿する場合と比べて、費用を抑えながら多くの情報を求職者に提供できます。求人への応募を増やしたい場合や採用コストを削減したい場合には、便利なツールだと言えるでしょう。
採用サイトは、ターゲットに合わせたデザインで、情報を整理して掲載することが重要です。自社での制作が難しい場合やクオリティを重視したい場合には、制作会社への依頼がおすすめです。
NOBUでは、採用サイトの作成を行っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。