ホームページ制作会社の選び方とは?準備や選ぶ際のポイントも解説
目次
ホームページ制作会社を選ぶ際の準備
新しくホームページ制作会社を選ぶ際は、候補となる企業をピックアップして比較検討する必要があります。
しかし事前の準備ができていなければ、自社に適した制作会社は選べないでしょう。
そのためにまずは、ホームページ制作会社を選ぶ際に行うべき準備を解説します。
- ホームページ制作の目的を明確にする
- ターゲットを決める
- 課題と改善したいポイントを洗い出す
- 参考サイトをリストアップする
- 自社の強みを把握しておく
- 予算を設定する
- 公開日を決める
ひとつずつ解説していきます。
ホームページ制作の目的を明確にする
ホームページ制作会社を選ぶ際の準備として、まずは制作目的を明確にしましょう。
目的が曖昧であれば、どういったホームページを発注するべきか判断も難しいです。
そのため、自社の目的を明確にしたうえで発注しましょう。
ちなみに目的によって制作するホームページの種類は、下記の表をご覧ください。
種類 | 目的 |
コーポレートサイト | ・自社の存在を知ってもらう |
ブランドサイト | ・自社のブランドを知ってもらう ・ブランドの信頼性・価値を伝える |
サービスサイト | ・自社サービスを知ってもらう ・サービスの申し込み数を増やす |
ECサイト | ・商品の購入数を増やす |
リクルートサイト | ・自社に適した人材を募集・獲得する |
ホームページの種類によって、注力すべきポイントや方向性が変わる可能性もあるので、目的は明確にしましょう。
ターゲットを決める
ホームページ制作会社を選ぶにあたって、「誰に向けてホームページを制作するのか」を決めましょう。
ターゲットを決めるメリットは、下記の2つです。
- 掲載すべき情報を明確にできる
- どのようなデザインが適しているのかが分かる
仮にターゲットが、「BtoBであれば企業担当者」「BtoCであれば消費者」と判断できます。
ターゲットとなるユーザーの悩みや課題を具体化できれば、さらに最適なホームページ制作につながるでしょう。
課題と改善したいポイントを洗い出す
ホームページ制作会社を選ぶ際には、課題と改善すべきポイントを洗い出しましょう。
課題と改善ポイントを洗い出すメリットは、下記の2つです。
- 制作後の振り返りと改善が行いやすくなる
- プロジェクトの進行に伴い発生する錯綜を防げる
ホームページ制作は「古い・新しい」だけでなく、さまざまな視点で洗い出す必要があります。
参考サイトをリストアップする
ホームページ制作会社へ依頼を行うにあたって、参考サイトをリストアップしておきましょう。
参考となるサイトをリストアップするメリットは、下記の2つです。
- 制作会社が作成に取りかかる際にイメージしやすい
- 自社の目的に合ったホームページを完成できる可能性が高くなる
ただしあくまでも参考程度なので、依頼する際は完全なコピーにならないように注意しましょう。
自社の強みを把握しておく
ホームページ制作会社に依頼する際は、自社の強みを把握しておきましょう。
自社の強みを伝えることで、訴求すべきポイントや制作の方向性がブレる心配がありません。
そのため制作会社側に理解してもらい、完成度の高いホームページを依頼するために、自社の強みを把握してから社内外へ共有しましょう。
予算を設定する
ホームページ制作会社を選ぶ際には、自社の予算も設定しておきましょう。
例えば、「ページ数は20ページを超えて、デザインも綿密にこだわりたい」といった場合は、100万円以上の費用がかかるケースもあります。
予算によって、制作会社側のディレクターやスタッフの稼働時間、クオリティに影響するので、事前に設定しておきましょう。
公開日を決める
ホームページ制作会社を選ぶ際は、希望する公開日を決めておきましょう。
プロジェクトの規模によって、制作期間は「1ヶ月〜1年間」とさまざまです。
そのため公開日を決めることで、納期スケジュールを逆算できるので、プロジェクトを円滑に進められるでしょう。
ホームページ制作会社の選び方・ポイント
ここまで、ホームページ制作会社を選ぶ際の準備をお伝えしました。
続いて、ホームページ制作会社の選び方・ポイントを解説します。
- 希望の掘り下げや提案をしてくれるか
- 担当者との相性に問題がないか
- 自社の目的とホームページ制作会社の得意分野が合っているか
- 制作実績は豊富であるか
- 提案書や見積書の説明は十分であるか
- サポートは充実しているか
- 制作体制は充実しているか
- プロジェクトの管理方法は適切であるか
- 運用や保守作業も行ってくれるか
- Web集客を行ってくれるか
ひとつずつ解説していきます。
希望の掘り下げや提案をしてくれるか
ホームページ制作会社を選ぶポイントとして、希望の掘り下げや提案をしてくれるかは確認すべき項目です。
実績のあるホームページ制作会社であれば、自社の情報を提供した際に、下記の掘り下げや提案を受けられます。
- 必要もしくは不要な機能・ページを提案してくれる
- 自社の目的や理念などを詳細にヒアリングしてくれる
- 提供した情報に、実現性や相場観などを肉付けしてくれる
特に「機能削減を提案する制作会社」は、自社の目的に沿って提案してくれている可能性が高いです。
担当者との相性に問題がないか
ホームページ制作会社の担当者と自社の相性に問題がないかは、選ぶ際に注視すべき点です。
プロジェクトの規模によっては、1年ほど一緒に仕事をするため、自社に寄り添って提案してくれる担当者であるか判断しなくてはなりません。
ちなみに優秀な担当者であるかを見極めるポイントは、下記の4つです。
- 売り込みだけではなく、アドバイスもくれる
- 専門用語ばかり使わず、丁寧に説明してくれる
- テキストコミュニケーションで気配りができる
- 面談時は、詳細な部分までヒアリングしてくれる
ほかには担当者自身が、「どれくらい自社に興味を持っているか」「信頼できそうな人物であるか」も見極めましょう。
自社の目的とホームページ制作会社の得意分野が合っているか
ホームページ制作会社を選ぶ際は、自社の目的と制作会社の得意分野が合っているか確認しましょう。
一言で「ホームページ制作会社」と言っても、得意分野はさまざまです。
仮にWebデザインやブランディングが得意な制作会社に、集客・マーケティングを重視したホームページ制作を依頼しても、成果は見込めません。
そのため実際に依頼する際は、下記の2点を判断材料として覚えておきましょう。
- 面談時に、「強みは何なのか?」と質問する
- 制作会社側のホームページで、強みがアピールされているか確認する
もし質問をした際に、曖昧・分かりづらい回答の場合は注意が必要です。
制作実績は豊富であるか
制作実績の豊富さは、ホームページ制作会社を選ぶうえで重要なポイントです。
実際に制作実績を確認する際には、下記の点を意識します。
注目すべきポイント | 詳細 |
制作実績 | ・取引しているクライアント ・制作のなかでこだわっている点 |
制作メンバー | ・採用に力を入れているか ・社員ページが充実しているか |
ブログ・更新頻度 | ・質の高い情報を発信しているか ・どれくらいの頻度で更新しているか |
また、実績を出すためにこだわった点や成功した要因も質問してみましょう。
もちろん実績は大事ですが、それよりもプロセスや中身を聞くことで、自社と合っているかどうかを判断できるはずです。
提案書や見積書の説明は十分であるか
ホームページ制作会社を選ぶにあたって、提案書や見積書の説明が十分にされているか確認しましょう。
仮に、自社の目的や課題を理解している制作会社であれば、イメージしやすく具体的な提案内容になるはずです。
具体例として、下記の2つが挙げられます。
- 見積額やスケジュールが適切
- ホームページを公開したあとの運用方針・方法も丁寧に説明してくれる
また、運用サポートの有無や毎月のランニングコストも確認しておきましょう。
サポートは充実しているか
ホームページ制作会社を選ぶ際は、サポートが充実しているか確認しましょう。
ホームページは完成して終わりではなく、運用・改善・規模を拡大したタイミングで機能を追加したり、メンテナンスを実施したりします。
そのためサポートの充実度を測るために、下記の2つを確認しておきます。
- ホームページ納品あとも、メンテナンス依頼を出せるか
- 公開後に発生する集客・目的を達成させるためのアドバイスをくれるか
制作会社によっては、他社から切り替えた場合に既存システムへ対応していない可能性もあるので、長期でお付き合いできる企業に依頼しましょう。
制作体制は充実しているか
ホームページ制作会社を選ぶにあたって、既存の制作体制が充実しているかも重要な判断基準です。
制作体制を確認する方法として、下記が挙げられます。
- ディレクターはベテラン、もしくは新人なのか
- デザイナーは自社で雇っている、もしくは外注している
実際に面談したタイミングで、制作体制や担当者のスキルを確認してみましょう。
プロジェクトの管理方法は適切であるか
ホームページ制作会社を選ぶ際は、適切にプロジェクトが管理されているか確認しましょう。
確認すべき項目は、下記の2つです。
- プロジェクト管理はどのように実施しているか
- トラブルが発生した場合でも、問題なく進行できるか
制作上のトラブルを防ぐために、さまざまなプロジェクトツールが開発されています。
ツールを活用して運営・管理している企業は、トラブルが少ない傾向にあるので、確認事項として覚えておきましょう。
運用や保守作業も行ってくれるか
ホームページ制作会社を選ぶにあたって、公開だけでなく運用や保守作業も行ってくれるか確認しましょう。
運用・保守作業の内容は、下記の通りです。
- 運用:ホームページにアクセスした訪問者の解析
- 保守:トラブルが発生した際の原因究明や復旧作業
ただし運用や保守作業には、別途費用が発生するケースもあるので、自社の予算や目的を確認してから依頼を検討しましょう。
Web集客を行ってくれるか
ホームページは制作・公開しただけでは効果が見込めません。
流入数を増やすために、ホームページ制作会社がWeb集客を実施してくれるか確認してみましょう。
集客方法にはWeb広告とコンテンツマーケティング、リアル施策の3種類があり、それぞれの詳細は下記の通りです。
集客方法 | 詳細 |
Web広告 | ・SNS ・プレスリリース ・リスティング広告 ・ディスプレイ広告 |
コンテンツマーケティング | ・SEO ・メールマガジン ・ホワイトペーパー |
リアル施策 | ・展示会 ・交通広告 ・ウェビナー |
Web集客は、ホームページの特性・構造によって選択すべき方法が異なります。
そのため、制作会社が集客を理解している場合は依頼しましょう。
ホームページ制作会社の選び方で注意すべきポイント
ここまで、ホームページ制作会社の選び方・ポイントをお伝えしました。
続いて、ホームページ制作会社の選び方で注意すべきポイントを解説します。
- 営業トークは鵜呑みにしない
- 最終的に支払う金額は詳細な見積もりで確認する
- 納期を設定する
- 価格だけで判断しない
- 運営体制を把握しておく
- 納品物・納品方法を確認する
- ランニングコストを確認する
ひとつずつ解説していきます。
営業トークは鵜呑みにしない
ホームページ制作会社を選ぶ際には、担当者の営業トークを鵜呑みにしないようにしましょう。
近年では、多くのホームページ制作会社が存在しており、過度に期待を煽る営業担当者も少なくありません。
商談時は「何でもできます」と説明していたにもかかわらず、制作が開始すると別途条件が設けられているケースもあります。
そのため実際に依頼する際は、足りていない情報がないか入念に確認してから契約を結びましょう。
最終的に支払う金額は詳細な見積もりで確認する
ホームページ制作会社を選ぶ際に注意すべき点として、最終的な支払い金額は詳細な見積もりで確認しましょう。
一見すると安いと感じても、備考欄に金額が追記されているケースがあります。
ちなみに多くの見積書に記載されている項目は、下記の通りです。
- 撮影
- テスト
- デザイン
- サイト設計
- 進行管理費
- コーディング
- KPI・コンセプト
- 機能実装・環境構築
- マーケティング・SEO対策
曖昧なまま契約してしまうと、多額の費用を請求される恐れがあるので、支払う金額は詳細な見積もりで確認しましょう。
納期を設定する
ホームページ制作会社によって納期の定義が異なるため、しっかりと確認・設定しましょう。
そのため責任の所在を明確にするために、下記について事前の対応が必要です。
- 契約書や見積書に、納期の定義を明らかにしておく
- お互いに「納品日=公開日」と認識を擦り合わせる
例えば、自社が納品日にホームページを公開できると思っていた場合でも、制作会社が「公開までに1週間の期間がかかる」と伝えてくる可能性もあります。
そのため共通認識を持つことで、トラブルを防げるでしょう。
価格だけで判断しない
ホームページ制作会社を選ぶ際に、価格だけで判断してはいけません。
仮に価格が安いといった理由だけで、制作会社を選んだ場合、下記のリスクがあります。
- 成果が全く期待できないホームページが納品された
- 最初に提示した要望が反映されておらず、改善も難しいと断られた
そのためホームページ制作会社を選ぶ際は、制作実績や担当者との相性などでも判断しましょう。
運営体制を把握しておく
ホームページ制作会社を選ぶにあたって、運営体制は事前に把握しておきましょう。
例えば制作会社によっては、一部の業務を下請け会社に出しているケースがあります。
仮に担当者がフリーランス、かつ下請け先に依存していた場合、音信不通になると制作業務も滞ってしまいます。
そのため仮に担当者が不在になった場合でも、別の担当者がいるのか確認しておきましょう。
納品物・納品方法を確認する
ホームページ制作会社を選ぶ際は、納品物・納品方法を確認しましょう。
納品物を取り扱う場合に、確認すべきポイントは下記の2つです。
- 納品物は、ほかの制作会社でも改修を依頼できる
- 「Illustrator」や「Photoshop」などのデザインデータで納品できるか
また納品方法には、下記の2つがあります。
- データをDVD-Rなどに記録して、クライアントに納品する
- データをホームページ制作会社側がアップロードして納品する
納品物や取り扱い方法は、契約書でも事前に確認しておきましょう。
ランニングコストを確認する
ホームページ制作会社を選ぶにあたって、公開後のランニングコストを確認しておきましょう。
公開後に発生するコストは、下記の4つです。
- 維持費
- 管理費
- 更新費
- 販促費
仮に自社でホームページの維持が難しい場合は、維持費の見積もりを取っておきましょう。
どのコストを自社・制作会社で対応するか協議しておけば、円滑に運用が行えるはずです。
ホームページ制作会社を選ぶ際にコンペを行うメリット・デメリット
ここまで、ホームページ制作会社の選び方で注意すべきポイントをお伝えしました。
続いて、ホームページ制作会社を選ぶ際にコンペを行うメリット・デメリットを解説します。
コンペとは、担当者によって行われるホームページ制作の企画提案です。
- コンペを行うメリット
- コンペを行うデメリット
それぞれ解説していきます。
コンペを行うメリット
ホームページ制作会社を選ぶ際に、コンペを行うメリットは下記の2つです。
- 価格だけで判断する恐れがない
- 一度に複数の制作会社から提案を受けられる
仮に1社だけに依頼した場合、比較対象がないため不安に感じてしまう企業も少なくありません。
また、社内で合意を得ながらホームページ制作会社を決められる点も、コンペを行うメリットです。
コンペを行うデメリット
ホームページ制作会社を選ぶ際に、コンペを行うデメリットは、下記の2つです。
- コンペの準備に、相当なリソースを割かなければならない
- コンペを開催するために、スケジュールを調整しなければならない
仮にコンペに参加する企業が多くなるほど、それだけ協議に時間と労力を取られてしまいます。
そのため、成果を出すために最も効率のよい方法を検討しましょう。
ホームページ制作会社のコンペを行う際のポイント
ここまで、ホームページ制作会社を選ぶ際にコンペを行うメリット・デメリットをお伝えしました。
続いて、ホームページ制作会社のコンペを行う際のポイントを解説します。
- 社数を絞る
- 企業の規模は気にしない
ひとつずつ解説していきます。
社数を絞る
ホームページ制作会社のコンペでは、社数を絞って実施しましょう。
10社以上の中途半端な提案を受けるより、自社に合った3社〜5社を目安に提案を受けます。
そのため提案依頼をした際に、事前に厳選した審査が重要です。
企業の規模は気にしない
ホームページ制作会社の規模は、大手企業・中小企業・フリーランスとさまざまです。
そして、「大手企業=価格や品質が優れている」とは限りません。
自社の予算や納期を伝えたうえで、要望に寄り添った提案をしてくれる制作会社を、コンペを依頼する企業に選定しましょう。
自社サービスとマッチした制作会社へ依頼することが大切
今回は、ホームページ制作会社の選び方や準備、選ぶ際のポイントなどをお伝えしました。
ホームページ制作会社の選び方・ポイントは、下記の通りです。
- 希望の掘り下げや提案をしてくれるか
- 担当者との相性に問題がないか
- 自社の目的とホームページ制作会社の得意分野が合っているか
- 制作実績は豊富であるか
- 提案書や見積書の説明は十分であるか
- サポートは充実しているか
- 制作体制は充実しているか
- プロジェクトの管理方法は適切であるか
- 運用や保守作業も行ってくれるか
- Web集客を行ってくれるか
また選ぶ際には、「営業トークは鵜呑みにしない」「最終的に支払う金額は詳細な見積もりで確認する」などの点を注意する必要があります。
本記事でお伝えした、コンペを行うメリットやデメリットも参考にして、自社のホームページ制作会社選びにご活用ください。