ShopifyでECサイトを構築するには?手順や相場を解説
「Shopifyを使ってECサイトを構築するにはどうしたらいいの?」
「自社でECサイトを構築するか、外部に依頼するか迷っている」
そんな悩みを抱えている、ご担当者の方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、ShopifyでECサイトを構築する方法や、自社・外注それぞれのメリット・デメリットを解説します。
具体的な構築手順や、構築を依頼するWeb制作会社の選び方についても解説していますので、ぜひご覧ください。
目次
ShopifyでECサイトを構築する2つの手段
ShopifyでECサイトを構築するには、次の2つの手段があります。
- 自社で構築する
- 外部に依頼する
それぞれの方法の詳細や、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
Shopifyを自社で構築する
Shopifyでは、デザインを豊富なテンプレートから選んで設定できます。また、アプリを導入すれば、簡単に機能追加も可能です。そのため、Shopifyを使った自社でのECサイト構築は難しいことではありません。
自社でShopifyを使ったECサイトを構築するメリットは次の通りです。
- 外注費用がかからない
- Shopifyに関するノウハウを蓄積できる
外部に依頼すると費用がかかりますが、自社の社員が業務中に構築を行うのであれば、追加の費用は必要ありません。また、自社で構築や運用を行うことで、Shopifyに関するノウハウを蓄積できます。
一方、自社でShopifyを使ったECサイトを構築するデメリットは次の通りです。
- 構築までに時間がかかる
- 適切なカスタマイズのためにはスキルが必要
- 運用のサポートを受けられない
Shopifyでは簡単にECサイトを制作できますが、これまでにECサイトの構築経験がない場合、ECサイトの構造や仕組みを理解するところから始めなければなりません。そのため、構築までに時間がかかります。
また、最低限の機能は誰でも簡単に作れますが、アプリがない機能の追加や自社にあった適切なカスタマイズを行うためには、プログラミングなどのスキルが必要です。Shopifyの公式ではECサイト運用に関するサポートは行なっていないため、自社で構築した場合には、運用についてもサポートを受けずに行う必要があります。
Shopifyを外部に依頼する
制作会社やフリーランスなど、外部に依頼してShopifyでECサイトを構築することも可能です。外部に依頼するメリットは次の通りです。
- 構築にかかる時間を短縮できる
- 収益性を期待できる
- サポートを行なっている制作会社もある
- クオリティの高い機能やデザインを期待できる
外部に制作を依頼する場合、すでにECサイトに関するノウハウを持っているため、構築にかかる時間を短縮できます。また、さまざまなECサイトを構築した経験から、顧客の導線などを適切に設定し、収益性を期待できるのも魅力です。
中には、運用やマーケティングに関する分析のサポートを行なっている会社もあります。ECサイト運用のノウハウがない場合には、そうした会社への発注も検討してみてください。
外注先はECサイト構築のプロであるため、クオリティの高い機能やデザインも期待できます。
一方で、外部に依頼する場合のデメリットは次の通りです。
- 制作費がかかる
- 自社にノウハウが蓄積できない
外部に依頼する場合、当然ですが制作費がかかります。魅力的に感じる機能を次々に追加すると費用が膨れ上がってしまうこともあるため、事前に予算を決めておきましょう。外部に依頼することで、Shopifyに関するノウハウを自社に蓄積できない点もデメリットといえます。
ShopifyでECサイトを構築する手順
ShopifyでECサイトを構築する手順は次の通りです。
- Shopify初期設定
- Shopifyテーマの設定
- 商品の登録
- 決済方法の設定
- 配送方法の設定
- ストアの公開
それぞれの手順について、詳しく解説します。
Shopify初期設定
まずは、初期設定を行います。Shopifyの公式サイトにアクセスしたら、表示されているフォームにメールアドレスを入力し「ショップを開設する」のボタンを押してください。
さらに、画面の指示に従ってログインパスワードやドメインを入力します。Shopifyでは、ショップ内で利用できる「任意の文字列.myshopify.com」のドメインを設定可能です。
任意の文字列部分は後から変更できないため、慎重に決定してください。独自ドメインは、後から設定可能です。
ドメインを設定したら、ビジネスプロフィールを入力します。住所や電話番号など、指定された項目を指示通りに入力してください。
後からでも変更できるので、新規に事業を立ち上げるがまだ事務所の場所が決まっていないというような場合には、仮の情報を入力しても問題ありません。
初期設定が終わると、管理画面に入力が可能となり、さらにさまざまな設定を行えます。
Shopifyテーマの設定
次に、テーマを決定しましょう。テーマとは、ECサイトを作るために用意されたテンプレートのようなものです。
2022年10月現在100種類のテーマが用意されていることに加え、各テーマに複数のカラーバリエーションがあるため、ショップのブランドコンセプトに合わせてテーマを選べます。また、ショップに導入したテーマは、HTMLやCSSを書き換えてのカスタマイズも可能です。
テーマには、有料のものと無料のものがあります。有料のテーマは無料のテーマと比べて複雑なレイアウトが可能で、機能も豊富です。テーマによって搭載されている機能が異なるため、自社のECサイトに導入したい機能を決めてから、テーマを決定しましょう。
一度テーマを決めてECサイトを構築した後、別のテーマに変更するのは手間も時間もかかります。テーマストアではデモサイトの確認もできますので、細かいところまでしっかり確認しておいてください。
デモサイトでは、ユーザーが購入に至るまでの導線や、使いやすさなども確認しておくのがおすすめです。
ブランドのイメージや商品の特徴などもふまえて、自社に合ったテーマを探してみてください。
商品の登録
次に、商品を登録します。Shopifyを利用する際の設定項目の中には、商品登録が済んでいないと登録できない項目もあるので、早めに済ませておきましょう。
商品登録には、ひとつひとつ情報を入力して登録する方法と、CSVファイルを使って大量の商品情報を一括で登録する方法があります。
ひとつひとつ商品情報を登録するには、まずShopifyの管理画面から「商品管理→すべての商品→商品を追加する」の順にページを開きます。タイトルや商品説明、画像、価格、在庫など、指示に従って商品の情報を入力してください。最後に「保存する」をクリックすれば登録完了です。
CSVファイルを利用して登録するためには、まずShopifyの公式サイトから見本のCSVファイルをダウンロードします。次に、Shopifyの管理画面から「設定→ファイル」を開いて「ファイルをアップロード」をクリックし、使用する商品の画像を一括でアップロードしておきます。
CSVファイルには、ファイル内に記載されている項目ごとに商品の基本情報を記載してください。Image Srcの欄には、事前にアップロードした画像ファイルのURLを記入します。記入を終えたら、Shopifyの管理画面からCSVファイルをインポートしてください。
登録した商品は、複製や編集が可能です。商品説明や画像を変更したいとき、一部だけが異なる商品を登録したいときには、こうした機能も利用してみてください。
決済方法の設定
Shopifyでは、さまざまな決済方法を利用できます。ShopifyでECサイトを構築すると、デフォルトでShopifyペイメントとPayPalが利用可能です。Shopifyペイメントを利用すると、クレジットカードとApple PAY、Google PAY、Shop PAYで支払いを受け付けられます。
まずは、上記2つのサービスについて、利用設定をしておきましょう。Shopify管理画面の「設定→決済設定」から指示に従って情報を入力すれば設定完了です。PayPalを設定する際には、事前にアカウントを作成しておいてください。
そのほか、利用可能な決済方法は次の通りです。
- QRコード決済
- Amazon Pay
- KOMOJU
- キャリア決済
- 後払い
- 銀行振込
顧客にとっては、決済方法の選択肢は多ければ多いほど便利です。できる限り、多くの決済方法を用意しておきましょう。どの決済方法もShopifyペイメントやPayPalの場合と同様に、Shopify管理画面の「設定→決済設定」から項目を選択し、指示に従って情報を入力すると設定できます。
配送方法の設定
Shopifyでは、さまざまな配送方法から、自社にあった配送方法を選べます。デフォルトでは、FedEx・UPS・DHLなどの配送業者を選択可能です。上記の企業以外でも、Shopifyのアプリを導入している企業であれば、Shopifyとの連携ができます。
さらに、送料も細かく設定できます。Shopify管理画面から「設定→配送と配達→管理」の順で開いてください。
配送先は、国内・国外どちらも設定可能です。初期設定では、国内配送・配送料一律1,000円に設定されているので、必要に応じて設定を変更してください。
エリアごとの送料設定のほか、注文価格によって送料を変更する、重量によって送料を変更するなどの設定も可能です。
ストアの公開
すべての設定が完了し、準備が整ったらストアを公開します。ストアを公開する際には、Shopify管理画面にある「オンラインストア」の項目から「各種設定」を開いてください。
「パスワード保護」の項目内にある「パスワードを使用して訪問者のアクセスを制限する」のチェックを外すと、ストアを閲覧するためのパスワードが不要となり、一般公開された状態となります。
Shopify制作会社の選び方
Shopify構築を外部に依頼する場合、次のポイントに注意して選びましょう。
- 実績があるか
- 制作後もサポートがあるか
- 構築期間はどれくらいかかるか
- 構築費用は予算内か
それぞれの項目について、注目すべき理由を詳しく解説します。
Shopifyの制作実績があるか
制作会社によって、得意な分野はさまざまです。実績のない制作会社を選んでしまうと、ECサイト構築に関するノウハウが不足している可能性があります。
実績のある制作会社を選べば、ノウハウを活かしたさまざまな提案などが期待できます。また、実績を確認することで、自社が求めているECサイトに近いイメージのサイトを作ったことがあるかどうかの確認が可能です。
制作後もサポートがあるか
制作会社やプランによって、Shopifyで構築したECサイトを引き渡して納品完了とするケースもあれば、使用方法のレクチャーや運用のアドバイスなどを行ってくれるケースもあります。
まずは、自社で運用する際にサポートが必要かどうか、事前に検討しておきましょう。制作会社を選ぶ際には、自社が必要とするサポートを受けられるか、確認してみてください。
構築期間はどれくらいかかるか
ECサイトの構築に時間がかかってしまうと、その間の機会損失が発生する可能性があります。
一般的に、ShopifyによるECサイトの構築には3ヶ月程度の期間が必要です。ただしあくまでも目安であり、必要な機能や、制作会社の忙しさによって異なります。
構築にどの程度の期間がかかるのか、いつからECサイトの運用を開始できるのかを事前に必ず確認しましょう。
構築費用は予算内か
ShopifyによるECサイトの構築にかかる費用は、求める機能や制作会社によって異なります。制作実績や料金表などを確認し、制作費用を予算内におさめられそうな制作会社を選んで打ち合わせを行うと、時間のムダを避けられます。
Shopify制作費用の相場
Shopifyを使ったECサイトの構築を依頼する際の、相場についても知っておきましょう。費用相場は、制作会社に依頼する場合とフリーランスに依頼する場合で異なります。
制作会社に依頼する場合
ShopifyでのECサイト構築を制作会社に依頼する場合の費用相場は、50万円から数千万円程度です。ショップの規模や機能によって、費用には大きく差が出ます。
基本的な機能のみを使えるようなECサイトなら100万円程度まで、デザインや機能のカスタマイズが必要な場合は300万円程度まで、独自性の高い機能を追加したい場合には数千万程度が相場です。
相場もふまえたうえで、どのようなECサイトを構築するか決めると良いでしょう。
フリーランスに依頼する場合
フリーランスに依頼する場合の相場は、30万円〜です。
実績がないフリーランスの場合には相場より安く依頼できるケースもありますが、リスクを伴うため事前に念入りな打ち合わせを行うなどの対策が必要です。また、対応可能な業務と対応できない業務を、事前にきちんと確認しておきましょう。
まとめ
Shopifyを使ったECサイトの構築は、自社で行う方法と外部に依頼して行う方法の2種類があります。テーマが豊富に用意されているため自社でも構築は可能ですが、外部に依頼すればサポートやクオリティの高さを期待できます。
NOBUではIT導入補助事業者の資格も取得しておりますので補助金を使用したShopifyの制作についてもお気軽にご相談ください。
ください。