LPの作り方を手順ごとに徹底解説!成果を出すためのポイントも
商品やサービスを販売するための専用ページとして、LP(ランディングページ)を作成する場合があります。
しかし、LPをどのように作れば良いかわからないと感じている方もいるでしょう。そこでこの記事では、LPの作り方や、成果が出るLPのポイント、参考にしたいLPの例をご紹介します。
目次
LPの作り方
LPの作成は、次の手順で進めるのが一般的です。
- 目的を決める
- ペルソナを分析する
- 構成を決める
- コンテンツを作成する
- デザインを作成する
- LPを構築する
- 分析や効果測定を行う
それぞれ、詳しく解説します。
目的を決める
LPを作る前に、まずは何のためにLPを作るのか目的を決めましょう。多くの場合、商品の購入やサービスへの申し込みを目的としますが、必ずしもそうでなくてもかまいません。直接商品の購入やサービスへの申し込みを目的としない場合、次のような目的が考えられます。
- 見積もり依頼
- 見学会などイベントの予約
- 資料請求
- 無料体験の申し込み
- 求人への応募
目的によって、LPのデザインや掲載すべきコンテンツは異なります。そのため、事前に目的を決めておかないと、LPの作成を始められません。
目的を決めたら、最終的な目標としてKGIとKPIを設定しましょう。KGIとはLPで達成したい最終的な目標、KPIとは、目標を達成するための指標のことです。
例えば、商品の購入を最終目的とするLPの場合、KGIは月間の購入数をLPへのアクセス数や商品の購入率をKPIとして設定することで、改善すべき点が見つかりやすくなります。
ペルソナを分析する
ペルソナを設計し、分析することで、効果が出やすいLPを作成できます。ペルソナとは、商品やサービスの主なユーザーイメージを具体化したもののことです。
ペルソナ設計については、次の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
ペルソナ設計とは?メリットや設計方法・コツをわかりやすく解説
さらに、このペルソナを含むターゲットが、どんなデザインを好むか、どんなストーリーや言葉に心を動かされるのか分析します。また、普段どのようなSNSやコンテンツを見ているのか、どのような生活をしているのかを分析すれば、PR戦略にも役立ちます。
構成を決める
ペルソナが決まったら、構成を決めましょう。
まずは、LPに掲載する項目を考えます。LPに掲載されることが多い項目は次の通りです。
- ファーストビュー
- ベネフィット
- お客様の声
- FAQ
- クロージング
競合他社のLPなども参考にしながら、どのような項目を掲載すべきか検討してください。
一般的に、LPのコンテンツは次のようなパートに分けられます。
- ファーストビュー
- ボディ
- クロージング
ファーストビューにはキャッチコピーやアイキャッチ画像、ボディには商品情報やベネフィット、クロージングには入力フォームなどを掲載します。どの項目をどのような順番で掲載するかも重要なポイントです。
掲載すべき項目が決まったら、ワイヤーフレームを作成します。ワイヤーフレームとは、LPを含めたWebページを作る際の設計図で、次の画像のように線と文字を使ってコンテンツの配置を示します。
いきなり上記のようにデータで作るのではなく、まずは手書きでさまざまなパターンを作りながら、最適なLPの構成を探っていきます。ワイヤーフレームを作成することで、構成のイメージをチームで共有可能です。また、使用する画像の大きさや文章の長さがある程度決まるため、コンテンツを作りやすくなります。
コンテンツを作成する
全体の構成が決まったら、次は画像や文章など1つ1つのコンテンツを作成します。ワイヤーフレームに沿って大きさや文章量を調整するのが理想的です。
ただし、絶対にワイヤーフレーム通りにコンテンツを作成していかなければならないわけではありません。コンテンツを作成する中で変更が必要になった場合には、修正しながら作成を進めましょう。
LPに掲載するコンテンツ作成のポイントは、次の3つです。
- 簡潔に魅力を伝える
- 信憑性を高める
- 他社との違いを紹介する
LPは縦長で情報をたくさん掲載できます。しかし、ひとつひとつのコンテンツに情報を詰め込みすぎてしまうと、見づらいためユーザーが離脱する原因となってしまいます。
例えば、原材料の質の良さをアピールする長文が掲載されていたとしても、すべてを読むユーザーは少ないでしょう。しかし、原材料の中で特に注目してほしいものをピックアップし、なぜその原材料を使うのか、どのように選んでいるのかを解説すれば、興味を持たれやすいはずです。
また、ユーザーに選んでもらうためには信憑性も重要です。信憑性を高めるためには、データや実験結果などを掲載するとよいでしょう。
ユーザーは最終的に商品を他社との比較で購入するため、他社との違いをわかりやすく提示しておくことも忘れてはいけません。
デザインを作成する
コンテンツを作成したら、デザインを作成しましょう。LPのデザインを作成する際に意識すべきポイントは次の3つです。
- ターゲット層の好み
- 視線誘導
- 画面内の情報量
デザインを作成する際には、ターゲット層の好みをリサーチして取り入れるとともに、商品のイメージが伝わるようなデザインを作成しましょう。また、情報を適切な順番で見てもらえるような視線誘導も考慮しなければなりません。
画面に表示されている情報量が少なすぎると物足りない印象を与えますし、多すぎるとごちゃついた印象となりすべて見てもらうことが難しくなります。適切な情報量がどの程度か、意識しながらデザインを作成しましょう。
LPを構築する
コンテンツとデザインの作成ができたら、コーディングを行い、LPを構築していきます。テンプレートなどを使って簡単にLPを構築できるツールもありますが、細部までこだわって本格的なLPを作成するためには、HTML・CSS・JavaScriptなどを用います。
構築作業が済んだら、LPを公開しましょう。
分析や効果測定を行う
構築したLPを公開しても、それで終わりではありません。公開後は、分析や効果測定を行いましょう。
分析のためには、データ収集が欠かせません。アクセス解析ツールなどを用いて、LPを訪れたユーザーのデータを集めましょう。
LPを作成する前に、目的とともにKGIやKPIを設定しているはずです。データをチェックし、KGIやKPIを達成できているか確認してください。達成できていない項目があれば、原因を考え、改善を行います。
成果が出るLPを作成するためのポイント
成果が出るLPを作成するためのポイントは次の5つです。
- 改善することを前提に作成する
- 離脱されにくいファーストビューを作る
- ストーリー性のある構成を作る
- ベネフィットを伝えられるLPにする
- 目的に合わせて指標を設定する
それぞれ、詳しく解説します。
改善することを前提に作成する
どんなに時間をかけて作ったLPであっても、最初に作ったLPがベストとなることはまずありません。実際に運用しながら、分析やテストを繰り返して、より高い効果が得られるスタイルを追求します。
そのため、最初から完璧なものを作ろうとするよりも、まずは公開し、データの収集をスタートするのがおすすめです。また、運用を始めてすぐに効果が出なくても、すぐに諦めてしまう必要もありません。
作成の際には、後で頻繁にメンテナンスすることを意識して、修正しやすいようなスタイルで作っておきましょう。修正にかかる手間を減らせれば、さまざまな分析が行いやすくなり、より結果が出やすくなる可能性があります。
離脱されにくいファーストビューを作る
ユーザーがページを開いて最初に見る画面をファーストビューと呼びます。LPを作成する際には、離脱されにくいファーストビューを作成することが重要です。ファーストビューで離脱されてしまった場合、その後どんなに良いコンテンツが掲載されていても、見てもらうことはできません。
一般的に、次のようなファーストビューを作成すると、ユーザーの離脱を抑えられると言われています。
- どんな商品を販売しているかひと目でわかる
- 実績や受賞歴がわかる
- CTAボタンが設置されている
- ターゲットに合ったデザインとなっている
ただし、販売する商品やサービスによって、上記があてはまらない場合もあります。一般的な条件を参考に、検証を繰り返しながら自社の商品やサービスにあったファーストビューを構築しましょう。
また、ファーストビューを意識するためには、画面サイズなどを把握し、どこまでがファーストビューとして表示されるのか知っておくことも重要です。
ストーリー性のある構成を作る
ストーリー性のある構成を作ると、ユーザーがスムーズにLPを読み進めてくれるため、成果が出やすくなります。
物語などでよく使われる構成は「起承転結」ですが、LPの場合には結論を最初に示すスタイルが多く用いられます。なぜなら、ユーザーはLPにたどり着くまでにさまざまな情報をリサーチし「この商品が良さそうだ」という一定の結論を持った状態でLPにたどり着くためです。
そのためLPでは、最初に商品の良さを結論として提示したうえで「なぜこの商品が良いのか」「他社の商品と比較して何が違うのか」「購入して損はしないのか」といったユーザーが知りたい情報を補足する役割として設置すると、効果が出やすくなります。
上記を踏まえたうえで、ストーリー性のある構成を作成する場合には、フレームワークを活用すると便利です。LPを作成する際によく使われるフレームワークには、次のようなものがあります。
- QUESTの法則
- AIDMAの法則
- AIDCASの法則
- BEAFの法則
- PASONAの法則
- 新PASONAの法則
上記のようなフレームワークを使いながら、自社の商品に合ったストーリーで構成を作ってみてください。
ベネフィットを伝えられるLPにする
商品の魅力を伝えるだけでなく、ベネフィットを伝えられるLPにすると効果が出やすくなります。ベネフィットとは、その商品やサービスを使うことで得られるメリットや結果のことです。
例えば、保温できるタイプの水筒について考えてみましょう。「この水筒には高い保温力があります」というのは、単に水筒の機能を説明しているに過ぎません。その機能を踏まえて「いつでも温かいお茶が飲めます」というのがベネフィットです。
高機能な商品やサービスでは、ついつい機能やサービスの説明をしてしまいがちです。しかし、ベネフィットを提示することで、ユーザー目線で商品やサービスをアピールできます。
目的に合わせて指標を設定する
目的を決める際にKGIやKPIといった指標を設定します。これらの指標は、目的に合ったものを適切に設定する必要があります。
例えば、商品の販売を最終目的としたLPであるにも関わらず、ページへのアクセス数にしか注目していないような状態では、効果的なLPの運用ができません。
また、事前にKGIやKPIをきちんと定めておかないと、データを収集するのが難しくなる場合もあります。
目的に対して、効果的な運用ができる指標を設定しておきましょう。
参考にしたいLPの事例5選
実際に、公開されているLPの事例を5つご紹介します。
- ファンケル
- アールシーワークス
- 未来ケアカレッジ
- WOM CLINIC GINZA
- NTTsportict
LP作成を検討中の方はぜひ参考にしてください。
ファンケル
出典:ファンケル
ファンケルの発芽米を販売しているLPでは、ファーストビューで「発芽玄米市場売り上げNo.1」の実績がすぐわかるよう表示されています。さらに、どんな人に向けた商品なのかもわかるよう、工夫されています。
スクロールすると、栄養価や、白米・パンと比べた場合の糖質の吸収度などをデータを示して提示。アレンジレシピも紹介されており、実際に使うシーンをイメージしやすいようなLPです。
アールシーワークス
出典:アールシーワークス
アールシーワークスのLPは、ビルトインコンロの交換・修理・設置に関する見積もりを目的としたものです。ファーストビューには「卸値価格」というキーワードが使われており、安い価格で導入できそうだということがわかります。
スクロールすると使い方に合わせたサイズの提案が掲載されていて、どのコンロを選べば良いかわからない人でも、選びやすい工夫がなされています。
未来ケアカレッジ
出典:未来ケアカレッジ
こちらのLPは、弊社が制作を手がけたものです。リスティング広告の運用にあたって、予約・お問い合わせの増加を目的として、制作しました。
ファーストビューは、次のような強みがわかりやすいよう制作しています。
- 高い実績があること
- 受講しやすい環境があること
- 資格取得だけでなく就職活動のサポートも受けられること
スクロールすると、サービスの利用によってユーザーの悩みが解決する理由や、イメージしやすい受講内容の詳細も掲載されています。
制作の詳細については次のページで詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
WOM CLINIC GINZA
こちらも、弊社が制作を手がけたLPです。
こちらのLPでは、ファーストビューに大きくキャッチコピーを掲載し、サービスを利用した場合のベネフィットがひとめでわかるようになっています。女性の柔らかい雰囲気と、ドクターの明るい雰囲気は、親しみや親近感を感じさせるようこだわったポイントです。
安心感を持たせる訴求と、悩みを自分事化する訴求でニーズを引き出すLPです。
制作の詳細については次のページで詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
NTTsportict
出典:NTTsportict
こちらも、弊社で制作したLPです。
スポーツの試合配信サイトに掲載する広告を募集するLPで、ファーストビューではスポーツのイメージを大きく打ち出しています。さらに、少しスクロールすればすぐに、広告を掲載するメリットがわかります。
さらにスクロールした先には、動画やイラストを使ったわかりやすいサービスの紹介を掲載。データを用いて、どんな世代に広告が届くのかも解説しています。
制作の詳細については次のページで詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
LP制作実績 | NTTsportict(スポーツ応援広告)
LP制作の手段
商品やサービスのLPを作成する場合、手段は主に次の2つです。
自社で作成する
制作会社に依頼する
それぞれのメリットやデメリットを解説します。どちらの作り方を選ぶか、考えながらご覧ください。
自社で作成する
Webページを作成するスキルがあれば、自社でのLP作成も可能です。自社でLPを作成するメリットは、安価に制作できる点です。制作に使用する各種ツールや、制作を行う社員の人件費は必要ですが、制作会社に外注する場合と比べると費用は少なく済みます。
ただし、自社にLP作成や運用のノウハウがない場合、結果が出るまでに時間がかかってしまう場合もあります。特に広告を使って運用する場合、成果が出ないまま広告掲載を続けていると、どんどん広告費がかさんでしまうこともあるでしょう。
制作会社に依頼する
LPの作成を、制作会社に依頼することも可能です。制作会社に依頼する場合、外注費用がかかります。
しかし、制作会社はLP制作に関して多くのノウハウを持っています。どのようなLPが成果の出やすいLPか知識があるため、より早い成果を期待できるでしょう。また、制作会社の中には運用のサポートを行っている会社もあります。LPの運用が初めての場合には、運用に関するサポートを受けられる制作会社を選ぶと安心です。
まとめ
LPの制作は、目的を決めるところからスタートし、構成やデザインを作成しながらくみ上げていきます。一度作れば終わりではなく、分析や修正を繰り返すと、より良いLPとなります。
LPの制作は自社でも可能ですが、より成果が出やすいLPを求めている場合には、制作会社に外注するのがおすすめです。LPの作成をお考えの場合には、ぜひNOBUにお問い合わせください。