目次
納品物を定義するだけでは不十分
みなさん、Webサイトを制作するときには必ず納品物の定義をされると思います。そしてWeb制作会社を決定し、依頼した後に双方で強いこだわりや想いを持っている場合、よくこんな争いが起きます。
発注側
「なんでもっと良い提案をくれないんだ。Webサイトを公開しただけでは納品じゃない。もっとこちらが思いつかないようなアイディアが欲しいんだよ!」
制作側
「デザイン確認の時に何も言ってこなかったのに、なんで公開した後に無茶苦茶言ってくるんだ。しかもこっちはプロの視点からあるべき姿を導き出しているのになぜ理解してくれないんだ!」
こういったことが起きるとお互いにテンション下がりますよね。
僕は基本的に制作側の人間ですが双方の気持ちもわかる部分があります。
今回、なぜこうした問題が起きてしまうのか。
そしてこういった問題を起こさないためには何が必要なのか、を考察していきたいと思います。
原因:期待値のズレが起きている
まずは期待値のズレがあるように感じます。
Webサイトというのは、出来上がるまでその形が見えないもの。
つまり、無形商材なので出来上がる前に双方でどんなものが出来上がるのかのイメージのすり合わせは特に重要となります。
解決策:各工程でどんなものができるのかイメージを固める
通常、Webサイト制作の流れは下記の通りです。
- 企画・設計
- ワイヤーフレーム
- トップページデザイン
- 下層ページデザイン
- トップページコーディング
- 下層ページコーディング
- サーバー設定、CMS組み込み
- テスト
- 公開
基本的にこの工程で進みますが、期待値のズレが起きるのを防ぐためには全体工程の中でも最初の部分が特に重要です。
つまり大抵の場合、①〜④の工程を見直すことで期待値のズレを防ぐ対策がしやすくなるということです。
では、初期段階どのようなことを意識すべきなのかを見ていきましょう。
Web制作において必ず確認しておくべきこと
①が初動なのですが、初動の段階でも最低限として下記を整理しておくべきです。「制作会社が良い提案をくれない」「思ったよりもショボいサイトが出来上がった」ということに心当たりがある方は自分たちがちゃんと制作側に下記を伝えられていたかなということを見直してみると良いでしょう。
◆発注側が整理しておくべきこと
・予算
・スケジュール
・参考サイト(デザインのテイスト)
・Webサイトに期待する役割
・ターゲット(ペルソナ)
・Webサイトにおける必須機能
・Webサイトにおける任意機能
・制作側に期待すること
・サーバー、ドメインの用意
・素材提供の有無(④のデザイン段階までには必須)
・制作後の運用管理体制
・ロゴの有無(無いのであれば制作するかどうか)
・CMSの指定や制限(特にセキュリティ面)
・保守や集客支援が必要かどうか
全部を自社で賄うのは厳しい面もあるかもしれないので、その場合は制作会社に上記を明確にするために相談してみましょう。
特に重要なのがどのようなイメージのサイトを作りたいのかを明確に伝えることです。
美容室をイメージしてみてください。
美容師に「どんな髪型がしたいですか?」
と聞かれた時に「お任せで!」と言ったらどうなるでしょうか?
そう、美容師さんの美的センスに従うしか無いのです。
美的センスがピッタリ合っていれば良いですが往々にして
「ここはこんなに短くして欲しくなかった」
「なんとなくイケてないな」
となるでしょう。
そうならないためにも、あなたの「イケてる」って何なのか?を明確に伝える方法があります。
それがカタログから注文することです。
あなた自身がしっかりとカタログを見て「こんな感じの髪型にしてください!」って言えば安心ですよね。
そのために必要なのが参考サイトです。
参考サイトは下記のようなWebサイトから探してみても良いでしょう。
縦長のwebデザインギャラリー・サイトリンク集|MUUUUU.ORG
https://muuuuu.org/
イケサイ ウェブデザイナーのWEBデザインデータベース
https://www.ikesai.com/
素材提供について
時々、素材は後で出すからとりあえず外観を作って欲しいというお客様がいますが、デザイン確認が甘くなるため後でトラブルになりやすいのです。
そのため、弊社では基本的にデザインフェーズまでに素材提供をいただくことにしています。
しっかりと使って欲しい素材を用意した上でデザイン確認をすることでデザイナーも調整が出来るので、こういった無駄を省くことがプロジェクトを成功させるためにも肝要です。
Webサイト制作の一般的なスケジュール感
ボリュームによりますが、TOP+下層10ページほどで、だいたい3ヶ月前後です。LPと呼ばれる1枚もののページだと企画設計含めて1ヶ月半くらいを見ておきましょう。
この際も必要なこととして発注する側がきちんとどういったものを作りたいのかまとめておくことが重要です。
良いものを作るにはお互いの協力が必要
Webサイトを作るのはこれだけ細かいことに注意しながら取り組む必要があります。確かに大変だとは思いますが、今の時代で自社のWebサイトを蔑ろにするのは多くの弊害があります。
Webサイト一つで売上に大きく影響したり、人材の獲得単価が10分の1になった事例も見てきました。
なかなかまとまらない場合は、専門家の意見を聞いてみましょう。
弊社ではこうしたお悩み段階でも無料で相談を受けているので何か悩んだらお問い合わせしてみてください。
この記事を書いた人

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■ざっくり経歴&自己紹介
経歴:大手IT企業→ベンチャーIT企業→独立
出身:千葉県市川市
年齢:30代半ば
食べ物:焼肉、寿司、鍋
動物占い:ペガサス
趣味:車(愛車はCX-5)、スノボー、旅行
■普段やってる仕事
・Webサイトの企画提案
・Shopifyの企画提案
・リスティング広告の運用
・SEO対策の企画・設計
・解析ツールを使ったレポート
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